おんざまゆげ

@スラッカーの思想

【映画】『ROOM 237』/『シャイニング』に取り憑かれた深読みマニアたち

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 スティーヴン・キングの原作を基に、巨匠スタンリー・キューブリック監督が1980年に手がけた伝説的ホラー映画「シャイニング」。そこには天才キューブリックが仕掛けた様々な謎が隠されているといわれる。

 そして、その謎を解き明かそうと深読みして楽しむのは映画ファンの特権であり、それを可能にしてくれるのは紛れもなく作品そのものの力。

 本作にはそんな作品の魔力に取り憑かれた深読みの猛者たちが登場し、独自の分析と推理をもとに解き明かした驚愕の秘密を開陳していく映画ファン必見の「シャイニング」徹底解剖ドキュメンタリー。<allcinemaより>

 

オフィシャル・サイト 「映画『ROOM237』を見た後に……キューブリック監督って誰なの!?

 

『シャイニング』に取り憑かれた「深読みマニア」の解説ドキュメント

 2014年公開(103分)のドキュメンタリー映画。

 スタンリー・キューブリック監督の映画『シャイニング』のマニア的解説です。

『シャイニング』を少なくても2〜3回くらいは観ておいた方がいいかもしれません。

 それでもマニアの解説にはついていくことができませんが…。

 

ROOM237 DVD

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「深読み」か「こじつけ」か

 その恐るべき分析力は、単なる「こじつけ」ではないか? とも思うのですが、なるほど!そうだったのか的な分析もごく少数だけどあるにはあります。

 熱の入ったすべての謎解き解説にたいして、「だから何?」というツッコミを入れようと思えば入れられますが…… しかし、それを言ってしまったら即終了の映画なので、とりあえずは最後まで観続け、観終わったあとに、「もう一度キューブリックの『シャイニン』でも観てみようかな」という気分になればそれでOKなんでしょう。  *1

 

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*1:

現代思想」と深読みマニア

 僕が深読みマニアの「こじつけ力」を日常的によく感じるのは、青土社から出版されている雑誌「現代思想」や「ユリイカ」に寄稿されている難解な論文を読んだりした時です。素朴な題材であるにもかかわらず、ドゥルーズとかラカンとかジジェクとかを引用したりする人たちがいますが、こういう人たちの論文を読んだときの「こじつけ感」と今回の『ROOM 237』の深読みマニアの「こじつけ感」はまったく同じテーストであると思いました。