おんざまゆげ

@スラッカーの思想

Kindle「秋の文春祭り」/購入した6冊を紹介

 11月2日からAmazonKindleにて「秋の文春祭り(50%ポイント還元)が開催されました。(〜11月9日23時59分まで)

 春もやっていましたが、文春新書や文春文庫が実質半額で購入できるので大変お得です。特に「佐藤優」とか「池上彰」とか「エマニュエル・トッド」が好きな方Kindleで読みたい方)はチェック必至です。

  ただ、3500点以上もあり、欲しい本を探すのが面倒です。今回も10冊に限定して紹介しようと思ったのですが、あまりにも興味ありがちな本が多すぎて10冊に絞ることはできませんでした…。

 村上春樹」などのような有名どころのほとんどは文春文庫から出していたりするので、興味のある方は自力で探して下さい!(→たとえば【村上春樹】)

 

 そのかわりに、私が購入した本(6冊)を紹介します。

 

 

【購入した本】

 

 

勉強の哲学 千葉雅也

勉強の哲学 来たるべきバカのために (文春e-book)

勉強の哲学 来たるべきバカのために (文春e-book)

 

 哲学者の千葉雅也さんが書いた「勉強論」。千葉さんは國分功一郎さんと双璧をなす有名若手哲学者の方です。この本は、いろんな媒体に書評が出たりしてかなり話題になっていました。帯の有名なセリフ。『勉強とは、これまでの自分を失って、変身することである。だが人はおそらく、変身を恐れるから勉強を恐れている。』……深いですね。

 

 

 

血盟団事件 中島岳志

血盟団事件 (文春文庫)

血盟団事件 (文春文庫)

 

  この本は少しノリで購入してしまった本。日本の右翼思想に興味があって購入しました。著者は「リベラル保守」という立場を宣言している保守系の方です。報道ステーションのコメンテーターなどにも出演している有名な方ですね。「血盟団事件」とは、今で言うならテロリズム(革命にちかい)。しかし、昨今のテロリストとはその内情がまったく違います。この本は読み物としても優れているようです。

 

 

 

 働く女子の運命 濱口桂一郎

働く女子の運命 (文春新書)
 

  男女平等が実現しないニッポン。ジェンダーギャップは先進国でも下位に位置しています。安倍首相なども「女性の活躍」とか「働き方改革」などと言っていますが、原因は財界を中心とした企業の雇用システムであるのは明らかです。「アベ」がスローガン的に言っていることはほぼ実現皆無でしょう。この本を読めばその辺の基礎的な話が分かると思われます。

 

 

 

文部省の研究 辻田真佐憲

 著者は近現代史を研究している著述家。その他に「君が代」「軍歌」「大本営発表」などに関する本があります。戦後の文部省が意図的に作り上げようとしてきた「日本人像」というものがあり、昨今話題になっている「ブラック校則」(黒髪じゃなきゃダメ!)なるものができあがった背景にもそのような文部省の意図が関係していると思われます。私たちが感じている「生きづらさ」は、そのすべてが「学校的生きづらさ」に由来し、その学校的生きづらさを作り上げたのが文部省です。その背景を知りたいと思い購入しました。

 

 

 

打ちのめされるようなすごい本 米原万里

 著者はロシア語同時通訳者で56歳の若さで急逝された米原万里さん。猛烈に頭が良く、超名文家で有名です。全部で二部構成で作られており、 第一部はエッセイ的な「私の読書日記」、第二部は10年分(1995〜05)の書評。本が好きな方は絶対におすすめの一冊です。

 

 

 

最愛の子ども 松浦理英子

最愛の子ども (文春e-book)

最愛の子ども (文春e-book)

 

 小説です。松浦理英子さんは寡作な小説家。数年に一度しか新作を発表しません。この小説も5年ぶりに出た新作。なぜか私は、多作の作家より寡作の作家の方が好きです。江國香織さんのような才能のある多作な小説家は、おそらく何でもサラッと書けてしまえる方だと思います。そういう人の作品よりも、私は「難産な作家」の方を応援したくなります。松浦さんの作品はいつもユニークです。ある日突然、右足の親指がペニスになってしまう話(親指Pの修行時代)とか、犬に変身して大好きな女性と一緒に暮らす話(犬身)など。今回の作品も「女子高生3人が擬似家族を作る」という変なストーリーのようです。