「看護婦になって手に職を付けよう」そう簡単に考えた著者は、大阪の看護学校から東京の病院に就職した。そして希望の消化器内科に配属になったが…。
当時その消化器内科は、「魔の病棟」と恐れられていたところだった。そこで彼女を待ち受けていたものは? ドジでおまけに根性なし。叱られまくった新人ナースの、なぜか笑える病棟エピソード。
(Amazonより)
「ナース」のリアル
著者は神聖化され聖職というイメージの強い看護師イメージ(=白衣の天使)にメスを入れる。単に手に職をつけたいとか夢や憧れ(人の役に立ちたい)という安易な動機だけでは看護師の職務は務まらない。
既存の看護師イメージを瓦解せしめるために、暴露本的な形式を帯びており、先輩看護師、患者、医師などに対する悪口がたくさん書かれている。そういう意味では著者自身も言っている通り、単なる愚痴本のようにも読める。
だが、これから看護師を目指す人にとっては良い参考(踏絵)になると思う。
この本を読んでも看護師になりたいという人がいるとしたら、それは相当な目的意識をもった人に違いない。そういう人にこそ看護師になってほしい。著者のメッセージはここにある。