おんざまゆげ

@スラッカーの思想

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『図書館「超」活用術』/なぜ図書館は税金で運営されるのか

今、図書館がスゴいことになっている!? 集中力、発想力、思考力、教養力を得るためのすべてがあった! 一人ひとりが「答えなき問題」への解を出し、自己決定しなければならない時代。司書資格ももつ著者が、最強の使い倒し方を伝授! 序章 図書館の「場」と…

佐藤優『読書の技法 』/読書は「読むこと」よりも「探すこと」の方が重要である

「書き抜きする」派 佐藤優さんの個人的な読書法に関する本。 特に目新しい部分はないが、「書き抜きをしている」という点がちょっと驚きであった。しかも、ノートに手書きで。 そういえば、福田和也さんもノートに書き抜きする派だった。 あと、興味深かっ…

山田ズーニー『「働きたくない」というあなたへ』/就活生に向けたエール!

「ほぼ日刊イトイ新聞」の連載「おとなの小論文教室。」を書籍化したもの。 主に読者とのメールのやりとりで構成されており、大学の就活セミナー講師で経験したエピソードをまじえながら、「働くことの意味」について読者と一緒に考えていくスタイル。 「働…

石井光太『遺体 〜震災、津波の果てに〜』/復興とは家屋や道路や防波堤を修復して済む話ではない

生き延びた者は、膨大な死者を前に、 立ち止まることすら許されなかった—— 遺体安置所をめぐる極限状態に迫る、 壮絶なるルポルタージュ! 2011年3月11日。 40000人が住む三陸の港町釜石を襲った津波は、 死者・行方不明者1100人もの犠牲を出した。 各施設を…

小出裕章『放射能汚染の現実を超えて』/大人があえて汚染食品を食べるしかない

チェルノブイリ事故後の1992年に刊行され、ずっと品切れ状態になっていた小出さんの名著が3.11後に緊急復刊。「まえがき」のみが新しく書き下ろされており、その他の本文は加筆などはされていない。 放射能汚染の現実を超えて 作者: 小出裕章 出版社/メーカ…

雨宮処凛『14歳からの原発問題』/日本で一番わかりやすい原発本

『… 事故が起こるまで、どこかで原発に対して「でも、電力のためには仕方ないよね」と圧倒的多数の人たちが漠然と思っていた。その当事者性の薄い意識が原発を稼働させ続け、どこかで「安全神話」を補完する役割を担っていた。しかし、今、故郷から引き離さ…

小出裕章『隠される原子力・核の真実―原子力の専門家が原発に反対するわけ』/「エネルギー中毒社会」からの脱却

忘れ去られる「原発問題」 隠される原子力・核の真実―原子力の専門家が原発に反対するわけ 作者: 小出裕章 出版社/メーカー: 創史社 発売日: 2011/01 メディア: 単行本 購入: 39人 クリック: 919回 この商品を含むブログ (115件) を見る

『嫌われものほど美しい―ゴキブリから寄生虫まで』/怠惰は「自然」であり勤勉は「不自然」である

擬人主義的動物観 ピュリッツァー賞を受賞しているサイエンスライターと『FBI心理分析官』を訳している訳者。面白い本です。 著者のスタンスは、タイトルから想像できますが、「擬人主義」という立場。 …それはあらゆる生きものに対する共感、あるいは連帯感…

京極夏彦『死ねばいいのに』/去る者は日々に疎し… 誰も「あなた」を覚えていない。

死んだ女のことを教えてくれないか。三箇月前、自宅マンションで何者かによって殺された鹿島亜佐美。突如現れた無礼な男が、彼女のことを私に尋ねる。私は彼女の何を知っていたというのだろう。交わらない会話の先に浮かび上がるのは、人とは思えぬほどの心…