おんざまゆげ

"感受性マイノリティ男子"が綴る日々の雑記・雑感… 読書、映画、アニメの感想。

湯浅誠『「生きづらさ」の臨界―“溜め”のある社会へ』/「生きづらさ」は社会的・構造的問題

「生きづらさ」に関する鼎談本

 現場で活動している湯浅誠さんと河添誠さんが、学者や専門家の方々をゲストに迎えて現代日本の「生きづらさ」について議論している鼎談本。

 

「生きづらさ」の臨界―“溜め”のある社会へ

「生きづらさ」の臨界―“溜め”のある社会へ

 

 

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湯浅誠『どんとこい、貧困』/「溜め」のある社会へ

社会に「溜め」をつくるには…

 この本の前半部分は、貧困に対する自己責任論への反論が分かりやすく論じられている。

 後半部分は、“溜め”のある社会へと移行するにはどうすればいいか、そのために活動する「活動家」(市民)とはいったいどんなものなのか、といったことが論じられ、最後は作家の重松清さんとの対談で締め括っている。

 

どんとこい、貧困! (よりみちパン!セ)

どんとこい、貧困! (よりみちパン!セ)

 
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大野更紗『困ってるひと』/問題は「感動か笑いか」ではなく「存在の抹消」

 著者はある日、原因不明の難病におそわれる。

 大学院で「ビルマ難民」の研究をし、現地ビルマで活動中の頃だった…。

 

([お]9-1)困ってるひと (ポプラ文庫)

([お]9-1)困ってるひと (ポプラ文庫)

 

 

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「成功者たちにつけるクスリ」(ハーバート・サイモン 他)

自身の成功体験からほかの人々の人生を断罪するような物言いをしそうになってしまう、そんなこともあるいはあるかもしれない。もしそんなことがあれば、一息ついて思い出してほしい言葉がある。[ … ] 自己責任論に陥りそうになったら、このクスリを飲んでみていただけたらと思う。自分もたまに飲んでいる。

 

hirokimochizuki.hatenablog.com

 

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雨宮処凛『生きさせる思想―記憶の解析、生存の肯定』/単なる「労働運動」から「労働/生存運動」(生きさせる思想)へ

「生きさせる思想」とは…

 雨宮処凛さんと小森陽一さんとの対談本。
 前半は雨宮さんの個人史がテーマになっています(記憶の解析→雨宮さんを苦しめていた「生きづらさ」はいったい何に由来するものだったのか。 )
 自分自身を責めつづける方向(リストカット)から社会的な構造問題(労働/生存問題)へとシフトしていく過程が詳細に語られています。

 

生きさせる思想―記憶の解析、生存の肯定

生きさせる思想―記憶の解析、生存の肯定

 
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赤木智弘『若者を見殺しにする国』/「人が死ななくても変われる社会」はいつ来るのか

論座」(2007年1月号)に寄稿した論文「『丸山眞男』をひっぱたきたい~31歳フリーター。希望は、戦争。」収録の文庫版。 

若者を見殺しにする国

若者を見殺しにする国

 

 

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『顔ニモマケズ』ーどんな「見た目」でも幸せになれることを証明した9人の物語/「見た目問題」固有の困難は「障害」である

「視線のとまどい」 

 彼らに見つめられると、心の中に言葉にならない感情が生まれる。

 まっすぐに見つめ返すと、傷つけてしまうのではないか。

 かといって、急に目をそらすのも失礼だ。

 視線をどこに向けたらよいのか分からない戸惑いと葛藤。

 病気やケガによって、普通とは異なる顔を持った人たちがいる。

 でも普通って何だろう?

 普通の顔と普通でない顔の違いはどこにあるのだろう?

 そして彼らの視線は、私たちに何を問いかけているのだろう。

ユニークフェイスの戦い」より

 

顔ニモマケズ ―どんな「見た目」でも幸せになれることを証明した9人の物語

顔ニモマケズ ―どんな「見た目」でも幸せになれることを証明した9人の物語

 

 

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『生を肯定する倫理へ―障害学の視点から』/「生を無条件に肯定する」思想

 障害学の視点から英米圏の倫理学説(ロールズ「正義論」やシンガー「選好功利主義」など)を批判的に検討し、立岩真也森岡正博レヴィナスデリダの「他者」概念などを導入しながら「生を無条件に肯定する倫理」を構想する書。

 

生を肯定する倫理へ―障害学の視点から

生を肯定する倫理へ―障害学の視点から

 

 

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『強いられる死 自殺者三万人超の実相』/自殺者は本質的には減ることはない

 

 

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『「若者奴隷」時代 “若肉老食(パラサイトシルバー)”社会の到来』/世代間格差問題と「高齢者=弱者」図式

 嫌韓流』の作者が世代間格差を切り口に「若者の貧困問題」について論じたマンガ。

  作者は、若者は高齢者の奴隷になっている(若者奴隷時代!)と主張。

 マンガながらもデータなどを駆使してその論拠を説得的に示していく。

 

「若者奴隷」時代 “若肉老食(パラサイトシルバー)”社会の到来 (晋遊舎ムック)
 

 

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