おんざまゆげ

@スラッカーの思想

2025-06-01から1ヶ月間の記事一覧

なぜ賃労働は“奴隷労働”になるのか

生物としての動物は、一日中なにもせずにじっとしていても呼吸をしているかぎり必ずエネルギーを消費する。これは生命活動を維持するための必要最小限のエネルギー(基礎代謝)であり、ヒトの場合一日約1400kcal 必要になる。もし、基礎代謝以上のエネルギー…

(ア)セクシュアリティ再考──「ちんぽ脳」からの脱却──

「自認」までの道のり 異性愛規範 恋愛的指向(romantic orientation) 性的指向 (sexual orientation) *4 性と愛 「性的魅力」について 分割される「魅力=惹かれ」(attraction) 「魅力」研究の歴史 「性的魅力」は知っている、だが惹かれない! マスターベー…

「長生き」という幻想と「自由死」──死にかたを選ぶ自由

「時間の長さ」という幻想 わたしたちの人生観は物理学的な時間・量的な時間・時計的/カレンダー的な時間に支配されている。「いま現在」を起点として開かれる時間感覚は、数直線上のある点を「現在」、その左側は過去、右側は未来になる。このような「時間…

「情熱的な恋愛」と「普通の恋愛」──恋愛文化が普及した理由

三宅香帆 著『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社新書,2024年)を読んでいたとき、ふと思ったことがある。もし、読書が労働のノイズになるのなら、恋愛なんてなおさらノイズになるのではないか、そもそも労働と両立可能な恋愛などあるのだろうか…

「生き方」としての読書──読書と労働の両立可能性を考える

三宅香帆 著『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社新書,2024年)を読んだので、以下でその要約と異論を述べたいと思う。 簡単に要約すると、働いていると本が読めなくなるのは、日本の雇用システムがいまだに長時間労働(全身全霊で働く社会)だから…