おんざまゆげ

@スラッカーの思想

雨宮処凛『生きさせる思想―記憶の解析、生存の肯定』/単なる「労働運動」から「労働/生存運動」(生きさせる思想)へ

「生きさせる思想」とは…

 雨宮処凛さんと小森陽一さんとの対談本。
 前半は雨宮さんの個人史がテーマになっています(記憶の解析→雨宮さんを苦しめていた「生きづらさ」はいったい何に由来するものだったのか。 )
 自分自身を責めつづける方向(リストカット)から社会的な構造問題(労働/生存問題)へとシフトしていく過程が詳細に語られています。

 

生きさせる思想―記憶の解析、生存の肯定

生きさせる思想―記憶の解析、生存の肯定

 

 

  後半は「生きさせる思想」としての「生存の無条件の肯定」が打ち出されます。 

 それは単なる「労働運動」のことではなく、個人が抱え込んだ「生きづらさ」をも視野に入れた「労働/生存運動」です。雨宮さんの主張する「ただ生きているだけでいい」という「生存の無条件の肯定」=「生きさせる思想」が分かりやすく語られています。

 

amamiyakarin.com

 

関連記事

雨宮処凛『14歳からの原発問題』/日本で一番わかりやすい原発本 

雨宮処凛『小心者的幸福論』/適当にゆる~く生きよう!