おんざまゆげ

"感受性マイノリティ男子"が綴る日々の雑記・雑感… 読書、映画、アニメの感想など。

「私が語れること」について。

世間的に大きな事件があって犯人が逮捕されたとき、「A容疑者」という報道がなされ、テレビなどのメディアではそのA容疑者についてああだこうだと言い立てるようになる。 〈私が語れること〉 私はある時から、何かについて語れることがあるとしたら、それは…

Kindle「秋の文春祭り」/購入した6冊を紹介

11月2日からAmazonのKindleにて「秋の文春祭り」(50%ポイント還元)が開催されました。(〜11月9日23時59分まで) 春もやっていましたが、文春新書や文春文庫が実質半額で購入できるので大変お得です。特に「佐藤優」とか「池上彰」とか「エマニュエル・ト…

今月の興味ありがちな文庫10冊/2017年10月新刊

10月に発売された新刊チェック(文庫)です。 選定ルールは、 ●「文庫」に限定(基本的にラノベ系は除外) ●「今すぐ購入したい!」とまではいかない「興味ありがち」な10冊精選

今月の「興味ありがち」な新書・選書10冊/2017年10月新刊

未読・未購入で立ち読みすらしていない新刊を興味本位で勝手に紹介します。 選定ルールは、 ・「新書・選書」に限定。 ・「今すぐ購入して読みたい!」まではいかない「興味ありがち」な10冊。

内なる差別感情/「障害者になりたくない」という差別心について

「障害」は嫌だ 「目が見えるのと、目が見えないのと、どちらがいいですか?」と言われたら、私は「目が見える方がいい」と答える。目が見えなくなるのは端的に「嫌だ」と思う。その方が不便だからだ。 「目が見えないのは嫌だ」(目が見える方がいい)と答…

「良心なき善良な人」/スノーデンとアイヒマンのはざまで

“リョウシン”ちがい 先生:「その問題は君の“良心”に従って決めるしかない…。私がとやかく言えるような問題じゃないよ。」 生徒:「そんな… 私はもう“両親”なんかに従いたくありません…。ずっと我慢してきたんですから…。」 上司:「君はそれでいいと思うの…

なぜ「恋愛感情」と「セックス」はつながるのか——アセクシュアルからみた「好き」と「ベロベロ」について

セクシュアリティに関しての一つの疑問を考えてみたい。 疑問とは「なぜ、恋愛感情とセックスは結びつくのか」である。 まず「恋愛感情を持つ」というレベルにおいて「持たない~持つ」までの間のスペクトル(強弱)がある。次に「セックスしたい」というレ…

漫画『新世紀エヴァンゲリオン』/シンジ君の成長物語と人類補完計画

エヴァは「貞本エヴァ」で落着! 漫画版(貞本エヴァ)を読んで思ったのは、シンジ君の成長物語(精神的自立)に照準していて、すごくスッキリしてわかりやすくなっているということ。 これはこれでアリだし、もう「エヴァ」はこれでいいのではないか…。 綾…

【小説】窪 美澄『よるのふくらみ』/肉食女子と草食男子の恋愛は、予想通りの結末に…… 愛は性欲を越えない!

その体温が、凍った心を溶かしていく。29歳のみひろは、同じ商店街で育った幼なじみの圭祐と一緒に暮らして2年になる。もうずっと、セックスをしていない。焦燥感で開いた心の穴に、圭祐の弟の裕太が突然飛び込んできて……。『ふがいない僕は空を見た』の感動…

加藤尚武『災害論 — 安全性工学への疑問 —』/「復興」には義務を超えた倫理が必要

哲学者 加藤尚武さんの「災害」(主に原発事故)に関する本。 災害論―安全性工学への疑問― (世界思想社現代哲学叢書) 作者: 加藤尚武 出版社/メーカー: 世界思想社 発売日: 2011/10/18 メディア: 単行本(ソフトカバー) 購入: 1人 クリック: 27回 この商品…

優生思想を生みだす幸福論/能動態的幸福の世界

何でもないような事が 幸せだったと思う 何でもない夜の事 二度とは戻れない夜 『ロード』(THE 虎舞竜)の有名な一節。 ちなみに「ロード」には第十三章まであるらしい(全部聴いたことはない)。 壮大な世界観である。 「何でもないようなこと」を後から振…

ブラック部活批判の矛盾した論理——真由子先生の部活批判について/「内藤朝雄」論(3)

私は社会学者の内藤朝雄さん(以下敬称略)の『いじめの社会理論』『いじめの構造』を読んで以来、熱烈な支持者(内藤論者)になった。 前々回は内藤の「中間集団全体主義」について簡単に触れ、前回は「なぜ内藤は教育関係者からスルーされるのか」について…

われらは『涙と笑いのハッピークラス』を否定する——中間集団全体主義が生みだす感動と残酷について/「内藤朝雄」論(2)

私は社会学者の内藤朝雄さん(以下敬称略)の『いじめの社会理論』『いじめの構造』を読んで以来、熱烈な支持者になった。内藤の「いじめの理論」=「中間集団全体主義」論についての大まかな要約は前回述べた。 いじめの社会理論―その生態学的秩序の生成と…

「上から目線」という「上から目線」…

自分は偉そうに物申しているのではないか…。 「上から目線」で物を言っているのではないか…。 そうやって過度に気にする人がいる。 逆に、「偉そうに言うな」とか「上から目線で言うな」と文句を言う人達がいる。 そのような人たちは高橋源一郎さんの「威張…

人間が怪物になるしくみ/「内藤朝雄」論(1)

「いじめの社会理論」(=中間集団全体主義) 私は社会学者の内藤朝雄さん(以下敬称略)を熱烈に支持している。『いじめの社会理論』や『いじめの構造』を読んで以来、完全に「内藤朝雄」論者になった。 内藤が提示した「いじめの社会理論」(=中間集団全…

みんなが「松岡修造のような人(MSH)」になんてなれない!/ブラック企業・部活動・就活と「人間力=MSH規格」の関係

〈 日本社会を生きづらくするMSH規格 〉 教育社会学者の本田由紀さんが提唱したハイパー・メリトクラシー(=人間力)を最も体現している人物モデルは「松岡修造のような人(MSH)」であると思う。 学校共同体はMSHをつくりだそうとしており、会社共同体はMSH…

「いじめられる側も悪い」という論理/原因・失敗と責任について

「いじめられる側にも非がある」 いじめ問題について議論しているときに今でもよく語られる「いじめられる側にも原因がある」とか「いじめられる側にも悪い点がある」といった「ぶっちゃけ」論。 彼らはなぜそのような論理を取るのだろう。 lite-ra.com

「いじめ自殺」について/「学校は死にたくなるような気持ちを抱えてまで行かなければならない場所ではない」

「魔の夏休み明け」 おそらく「魔の週末明け(月曜日の憂鬱)」の比ではない「魔の夏休み明け」が近づいています。子ども(特に小学生)にとって夏休みとは「お祭り期間(ハレ)」のようなもの。あの憂鬱な日常には戻りたくない。しかも「学校的日常」なんか…

「すべての生が無条件に承認される社会」へ向けて——「生きづらさ」についての雑記(3)

今回は「生きづらさ」と「承認」の問題を考えてみようと思います。 前半では「承認と生きづらさの関係」「承認と自尊の関係」を考えます。 後半では「ただ生きているだけで生が否定されてしまう社会構造」を批判的に問題にし、それにかわる「すべての生が無…

阿部 彩『弱者の居場所がない社会——貧困・格差と社会的包摂』/すべての人が包摂される「ユニバーサル・デザイン社会」

「社会的包摂」政策にかんする入門書 「社会的包摂」とは、(1)社会にビルトインされた「社会的排除」のメカニズムを明らかにし、(2)社会的排除のメカニズムを停止・失効させたうえで、(3)誰もが社会の中に包みこまれながら無理なく生きられる社会を…

本田由紀『軋む社会 教育・仕事・若者の現在』/「社会は、変えられる」

あらゆる媒体に寄稿された文章をまとめたもの。 その中身は教育社会学者らしいデータ重視の固めの論文から軽いタッチでドラえもん批判を展開するエッセー風のものまで幅広いスタイルで書かれている。 そのほかに阿部真大さん(『搾取される若者たち―バイク便…

本田由紀『若者の労働と生活世界——彼らはどんな現実を生きているか』/若者が直面するツライ現実

本田由紀さん編集の論文集。 編集構成は、前半では若者を取り巻く社会環境の変化についての総論的な分析がなされ、それをうけて後半では「若者と労働」、「若者の生活世界」という二つの各論分析がなされている。 … 若者が抱える苦しみや豊かさが、“われわれ…

芹沢俊介『引きこもるという情熱』『「存在論的ひきこもり」論』/「ある自己」と「する自己」

引きこもり現象を全面肯定した画期的「引きこもり」論。 引きこもるという情熱 作者: 芹沢俊介 出版社/メーカー: 雲母書房 発売日: 2002/05 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 14回 この商品を含むブログ (15件) を見る

見田宗介『現代社会はどこに向かうか《生きるリアリティの崩壊と再生》/「まなざしの不在」の地獄

社会学者 見田宗介先生の講演集。 超薄い本なのですぐに読める。 現代社会はどこに向かうか《生きるリアリティの崩壊と再生》(FUKUOKA U ブックレット1) (FUKUOKA Uブックレット) 作者: 見田宗介 出版社/メーカー: 弦書房 発売日: 2012/07/17 メディア: 単行…

湯浅誠『「生きづらさ」の臨界―“溜め”のある社会へ』/「生きづらさ」は社会的・構造的問題

「生きづらさ」に関する鼎談本 現場で活動している湯浅誠さんと河添誠さんが、学者や専門家の方々をゲストに迎えて現代日本の「生きづらさ」について議論している鼎談本。 「生きづらさ」の臨界―“溜め”のある社会へ 作者: 本田由紀,後藤道夫,中西新太郎,湯浅…

湯浅誠『どんとこい、貧困』/「溜め」のある社会へ

社会に「溜め」をつくるには… この本の前半部分は、貧困に対する自己責任論への反論が分かりやすく論じられている。 後半部分は、“溜め”のある社会へと移行するにはどうすればいいか、そのために活動する「活動家」(市民)とはいったいどんなものなのか、と…

大野更紗『困ってるひと』/問題は「感動か笑いか」ではなく「存在の抹消」

著者はある日、原因不明の難病におそわれる。 大学院で「ビルマ難民」の研究をし、現地(ビルマ)で活動中の頃だった…。 ([お]9-1)困ってるひと (ポプラ文庫) 作者: 大野更紗 出版社/メーカー: ポプラ社 発売日: 2012/06/20 メディア: 文庫 購入: 3人 クリッ…

「成功者たちにつけるクスリ」(ハーバート・サイモン 他)

… 自身の成功体験からほかの人々の人生を断罪するような物言いをしそうになってしまう、そんなこともあるいはあるかもしれない。もしそんなことがあれば、一息ついて思い出してほしい言葉がある。[ … ] 自己責任論に陥りそうになったら、このクスリを飲んで…

雨宮処凛『生きさせる思想―記憶の解析、生存の肯定』/単なる「労働運動」から「労働/生存運動」(生きさせる思想)へ

「生きさせる思想」とは… 雨宮処凛さんと小森陽一さんとの対談本。 前半は雨宮さんの個人史がテーマになっています(記憶の解析→雨宮さんを苦しめていた「生きづらさ」はいったい何に由来するものだったのか。 ) 自分自身を責めつづける方向(リストカット…

赤木智弘『若者を見殺しにする国』/「人が死ななくても変われる社会」はいつ来るのか

「論座」(2007年1月号)に寄稿した論文「『丸山眞男』をひっぱたきたい~31歳フリーター。希望は、戦争。」収録の文庫版。 若者を見殺しにする国 作者: 赤木智弘 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2013/09/11 メディア: Kindle版 この商品を含むブロ…